thumbnail

再開発で資産価値が伸びる東京人気エリア2025|投資用マンション狙い目マップ

首都・東京では、駅前や湾岸を中心に再開発が続きます。
「いま、どの人気エリアが買い時?」「どこなら利回りを取りにいける?」と迷う方も多いはずです。

本記事では、再開発計画・地価上昇率・人口流入の3軸を数値化し、「投資妙味(利回り期待度)」を見える化。
2025年に注目すべき東京の狙い目を、地図感覚で分かりやすく解説します。


本記事のポイント

再開発計画・地価上昇率・人口流入を数値化し利回り期待度を算出。東京で資産価値が伸びるマンションの選定法と投資戦略を提案。



再開発投資が資産価値を押し上げる理由

インフラ整備と商業施設誘致の波及効果

再開発で駅・道路・歩行者デッキなどのインフラが整うと、人の動線が滑らかになり、回遊性(歩き回りやすさ)が高まります。
さらにオフィスや商業施設が集まると、昼夜の人流が安定。飲食やサービスの店舗が増え、生活利便性が上がります。

  • インフラ改善 → 駅アクセスが短縮・安全に
  • 大型商業・オフィス → 雇用・来街者が増える
  • 住宅供給の高品質化 → 街のイメージが向上

結果、賃料は上がりやすく、売却価格も底堅くなります。
シンプルに言えば「便利でかっこいい街は、空室が出にくい」。投資家にとって強い味方です。

Tips
・駅直結やデッキ直結は、雨の日・ベビーカーでも「楽」。日々の“ちょっとした便利”が空室率を下げます。
・夜も明るい・人目がある場所は、治安感が良く、単身女性や外国人にも選ばれやすいです。

生活利便性向上が賃料・売値を押し上げる

生活利便性(スーパー・病院・保育園・公園・カフェ等)が徒歩圏に揃うと、入居者像が広がるのがポイントです。
単身だけでなく、DINKs・ファミリー・外国人駐在員など、多様なターゲットが見込めます。間取りに合う入居者を見つけやすく、空室期間が短縮。結果、実質利回りの安定化につながります。

国家戦略特区と税制優遇のメリット

国家戦略特区や都市再生特別地区では、容積率緩和などで高度利用が進み、駅前にランドマークが生まれやすくなります。
また、新築住宅の固定資産税軽減(一定期間1/2)などの一般的な制度も活用すれば、保有初期のキャッシュフロー改善に役立ちます。

Tips
・「容積率緩和=超高層OK」だけでなく、公開空地や緑地、歩行者ネットワークの整備など「住み心地アップ」の施策がセットになりやすいです。
・新築の税軽減は“利回りを押し上げる初期ブースト”。ただし期間限定なので、中期の返済計画も忘れずに。


資産価値を測る3大評価指標とデータソース

地価上昇率の算出方法

地価は、国の地価公示都の公表値を年度ごとに比較すれば、前年比の上昇率が出ます。
投資では、直近3年の平均上昇率をトレンド指標として使うのがおすすめです。

  • ステップ
    1. 標準地(同一地点)の公示価格を取得
    2. 年次で増減率を計算
    3. 3年平均を「地価トレンド」としてスコア化

例:
・+3〜5%:堅調
・+5〜8%:強い
・+8%以上:過熱気味(入口利回りとバランスを要確認)

人口流入・年齢構成の変化

住民基本台帳のデータで、各区の転入超過や年齢別人口を確認できます。
単身・若年層が増えるエリアは1K/1LDK需要、子育て世代が増えるエリアは2LDK/3LDK需要が強まります。

  • 見るポイント
    • 転入超過(入ってくる人が多い)
    • 20〜39歳比率(賃貸の主力)
    • 保育・教育施設の整備状況

再開発プロジェクト進行度

竣工予定入居開始時期テナント契約率などを把握すると、いつ賃料が動くかをイメージできます。
竣工前〜竣工直後はニュース露出も増え、需給ギャップが起きやすい局面。投資タイミングを測るヒントです。


【2025年版】資産価値が伸びる再開発エリアTOP5

注意:本ランキングは「地価トレンド」「人口流入」「再開発進行度」の総合スコア(各100点満点・加重平均)に基づく筆者推定です。実際の購入時は、物件個別の条件で必ず再検証してください。

順位 エリア(区) 再開発トピックの例 ざっくり特徴 投資スタンス
1 高輪ゲートウェイ・品川(港・品川) 駅前の大規模街区形成、国際交流拠点化 山手線×空港アクセス×新ランドマークで国際需要が厚い グロス価格は高め。賃料上昇×空室低リスクで勝負
2 日本橋・八重洲(中央) 東京駅前の超高層・川沿い景観改善 都心中枢の業務・商業集積、ブランド力が圧倒的 売却益狙いも可。出口流動性の高さが魅力
3 晴海・勝どき・豊洲(中央・江東) 選手村跡の街開き、生活利便の拡張 ファミリーと単身のバランス良く、賃貸需要厚い 家賃安定×中長期値上がりの二兎を狙う
4 渋谷駅周辺(渋谷) 駅一体の最終段階整備、複合機能の集積 IT・クリエイティブ雇用を吸引、夜間も強い人流 短期賃貸回転×高家賃でキャッシュ重視
5 中野駅周辺(中野) 駅前一体再編、文化コンテンツ拠点化 新宿近接×相対的割安感、将来の伸びしろ 仕込み枠。今のうちに好立地を抑える

第1位〜第2位|大型複合開発エリア

高輪ゲートウェイ・品川は国際色の強い人気エリアへ進化中。
駅直結の街区形成で、オフィス・商業・文化・学校が重層的に重なり、外国人駐在員ハイエンド賃貸需要が期待できます。空港アクセスも優秀で、賃料の底堅さが魅力です。

日本橋・八重洲は、東京駅前の大型高層化と水辺空間の再生で、国内外の富裕層・ビジネス客を吸引。
将来に向けたインフラ大改良も控え、資産ストックとしてのブランド力に磨きがかかっています。

Tips
・大型エリアは「駅近×眺望×管理の良さ」の3点セットで、出口価格が崩れにくい傾向。
・賃貸では家具付き法人契約に強い運用会社を選ぶと、空室損をさらに低減できます。

第3位〜第5位|伸びしろ期待エリア

晴海・勝どき・豊洲は、湾岸の街区が連続して整い、学校・商業・公園が充実。
単身〜ファミリーまで裾野が広く、賃貸需要の厚みが魅力。BRTや歩行者デッキ整備で、都心への体感距離が縮みます。

渋谷駅周辺は再開発が一巡し、駅利便×職住近接×夜間経済がそろった成熟立地。
IT・クリエイティブ就業者の集積が続き、単身ハイレントの取りやすさが光ります。

中野駅周辺は駅前再編と文化発信の強化で、新宿近接の割安ロケーションに再注目。
若年・独身者の受け皿として、1K/1LDKの出口流動性に妙味があります。

Tips
・「完成後の姿」を現地模型・完成予想図・歩行者動線図で確認すると、買うべき建物の位置が見えてきます。
・“線路向こう側”が歩道橋でつながるだけでも、賃貸の反応が変わることがあります。


狙い目マンションの選定チェックリスト

駅徒歩・階層・管理体制を数値化

物件選びは「勘」ではなくスコア化。以下のように、各項目を1〜5点で評価します。

項目 1点 3点 5点
駅距離 徒歩12分以上 徒歩7〜9分 徒歩5分以内(デッキ直結は加点)
階層・眺望 〜5F 6〜14F 15F〜or 抜け感あり
管理体制 委託なし/非常勤 日勤 常勤/24H・修繕積立健全
生活利便 小規模 主要施設が徒歩10分圏に点在 駅直結モール/スーパー2店以上/保育・公園近接
災害対応 液状化・浸水懸念 平均 ハザード低/非常電源・免震

合計20点以上が一つの目安。
同じエリアなら、駅距離と管理の良さがリセールを決めると覚えておきましょう。

賃料相場と想定利回りの算定

利回りは「表面」と「実質」で見ます。

  • 表面利回り = 年間賃料 ÷ 物件価格
  • 実質利回り =(年間賃料 − 管理修繕・固定資産税・保険・PM手数料 − 空室損)÷ 物件価格

ざっくり目安
・都心駅近の築浅:表面3.0〜3.8%台、実質2%台半ば〜後半
・湾岸・準都心:表面3.8〜4.5%台、実質3%前後
※利回りと資産性はトレードオフ。出口流動性を捨てない範囲でバランスを。


ケーススタディ|利回りシミュレーション

購入時期別シナリオ分析(竣工前購入 vs. 竣工後購入)

シナリオ 価格(想定) 月額賃料(想定) 表面利回り 想定メリット 想定リスク
竣工前購入 6,000万円 22万円 4.4% 早期に好区画を確保/完成時の話題性で初期賃料を取りやすい 竣工遅延・仕様差異/引渡しまでの金利上昇
竣工後購入 6,300万円 22.5万円 4.3% 実物確認でミスマッチ低減/賃料相場が固まる 価格上昇で利回り僅差低下/好住戸は残りにくい
  • 竣工前は価格妙味、竣工後は確実性
  • 「角・眺望・日照・騒音」の住環境差は賃料に効きます。竣工後の実見は強い武器。

出口戦略別リターン予測(5年保有転売 vs. 長期賃貸運用)

戦略 年間CF(税前・概算) 5年後売却(想定) IRRイメージ 向く投資家像
5年保有転売 +60〜90万円 3〜8%値上がり 中〜高 マーケット読み+リセール重視
長期賃貸運用 +50〜80万円 横ばい〜微増 低〜中 安定CF・節税重視

Tips
実質利回りの改善は「PM手数料の見直し」「広告料/更新料の最適化」「家賃改定の年次ルール化」から。
売却出口は“同マンションの直近成約”を常に追跡。周辺競合が竣工する年は、価格戦略を早めに。


投資家が押さえるべきリスクと対策

供給過多による賃料下落リスク

同一タイミングで新築供給が集中すると、初期賃料は取りにくくなります。
ただし、管理品質や**共用部(ワークラウンジ・ジム)**の差で、成約スピードは明確に変わります。

  • 対策
    • 竣工年の供給量をチェック(ポータルの新着数・現地看板)
    • 競合より1,000〜3,000円だけ強気→2週間反応が弱ければ即調整
    • 家具家電付き・短期可など差別化オプションの検討

金利上昇・ローン返済圧迫リスク

返済比率(年間返済/年間家賃収入)が50%を超えると、金利上昇の耐性が低下。
固定・変動の
ミックス
や、繰上返済の計画でレジリエンスを高めます。

  • 対策
    • 初期は固定金利比率を高め、資産の立ち上がり期を安全運転
    • 家賃改定や原状回復費の運用ルールを契約書に明文化
    • 新築の固定資産税軽減期間をCFに反映(終了後の増税も織込む)

まとめ|2025年以降の再開発エリア投資戦略

東京の再開発は、人気エリアの地力をさらに高めます。
2025年は「高輪ゲートウェイ・品川」「日本橋・八重洲」のブランド強化が進む一方、「晴海・勝どき・豊洲」「中野」など伸びしろのある準都心を仕込みたい年です。
駅徒歩×管理×生活利便を数値化し、賃料と出口の両睨みでポートフォリオを組むのが王道です。

次のアクション:

  1. 気になる区の地価トレンド転入超過を確認
  2. 現地で動線(駅→物件→スーパー/保育/公園)を歩いてチェック
  3. 想定賃料で実質利回りを試算し、ローン耐性を検算 → 納得感があれば購入判断へ

今すぐ取るべき行動ステップ

  • 再開発マップを作る(駅・デッキ・商業・学校の位置関係)
  • 地価・人口・供給を3枚のグラフにする(直近3年)
  • 候補物件をスコア化(駅距離・眺望・管理・利便・災害)
  • 家賃査定を3社から取得(強気/標準/弱気)
  • 融資は2〜3行を比較(固定/変動ミックスと繰上枠)

**投資は“準備勝ち”です。**情報を数値に落とし、ブレない軸で判断しましょう。